車の走行距離の限界とは?20万キロ超えでもまだ乗れる?
更新日:2024年11月10日 作成日:2019年11月17日
車は消耗品です。年数が経ち、走行距離が増えれば増えるほどに劣化していきます。この記事では、走行距離と車の寿命についての関係性を解説しています。走行距離の平均や限界(寿命)の目安についても触れていますので、ぜひ参考にしてください。
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車の走行距離と寿命の関係
基本的に、車は走行距離が長いほど寿命も縮まりやすくなります。
車の走行距離と寿命が結びつく理由
車の走行距離と寿命が関係する主な理由としては、長距離走行に伴うタイミングベルトやエンジンへの影響が挙げられます。
タイミングベルトが切れやすくなる
タイミングベルトとはエンジンに関連する部品の1つで、ゴム素材でできたベルトのことです。
エンジンの規則的な回転運動に必要な「クランクシャフト」「カムシャフト」のタイミングを連動させ、ガソリンの効率的な燃焼をサポートしています。
タイミングベルトはゴム素材で出来ているため、エンジン駆動に伴う形状の変化で切れやすくなることが特徴です。
走行距離が長くなったり頻繁に悪路の多い場所で走行したりすると、タイミングベルトが切れてエンジンの停止につながります。
エンジンの劣化が進む
長距離走行は、エンジンそのものの劣化にもつながります。
エンジンの内部を循環するエンジンオイルは、車の使用頻度が高いほど劣化の進みも速くなります。
滑りを良くする・冷却する・錆を防ぐなどの役割を持つエンジンオイルが劣化すると、エンジンの各種部品が滑らかに動かず摩擦力が発生します。
その結果、エンジンそのものがダメージを受けて動かなくなる可能性が高まるのです。
現在の車の走行距離の限界は15~20万キロ程度が目安
少し前までは、走行距離10万キロ程度が車の寿命の目安といわれていました。
しかし今では、道路環境の向上や車の性能が上がってきたことにより、10万キロが限界、という見方は少なくなってきています。
もちろん、車の寿命は車種や使用状況などによっても変わります。
適切なメンテナンスを継続的に行い、過剰な負荷をかけずに丁寧な運転を心がけている車は、15万キロ以上、場合によっては20万キロ以上走ることも可能でしょう。
一方で、使い込んだ車はメンテナンス頻度が上がるため、経済的な観点から走行距離の限界を意識することもあるかもしれません。
特に年式が古い車やメンテナンスが行き届いていない車では、走行距離が10万キロを超えるとトラブルが増える傾向があります。
走行距離が限界に近づくと現れる兆候
車の寿命が近づいているかどうかを知るためには、いくつかの兆候に注意を払うことが大切です。
以下は、走行距離が限界に近付いた際によく見られる兆候です。
異音がする
車の走行距離が増えると吸排気系や駆動系など、さまざまな部分に摩耗が生じ、異音が発生することがあります。
特に、エンジンから異音が聞こえる場合、放置すると最終的にはオーバーヒートを起こす可能性が否定できません。
また、足回りからの異音はサスペンションの劣化やクラッチ滑り、タイロッドエンドの不具合など、リスクが大きい故障につながることもあるため、車から異音がしたらできるだけ早く点検・整備を依頼しましょう。
燃費が悪くなる
それまでよりも明らかに燃費が悪くなるのも、走行距離の限界を疑うべきケースのひとつです。摩耗によってエンジンの効率が下がっており、本来のポテンシャルを発揮できていない可能性があります。
メンテナンスをしても燃費が改善しない場合は、走行距離の限界、車の限界が近付いているサインかもしれません。
エンジンの不調
走行距離が限界に近付くとエンジンの始動が不安定になる、アイドリングが不安定、加速がスムーズでないなどの不調が現れることがあります。
エンジンの劣化、不具合は致命的な故障につながりかねません。エンジンを載せ替えるとなると数十万円といった高額な費用が必要となるため、乗り換えが視野に入ってきます。
故障頻度が高くなる
故障頻度が高くなるのも、走行距離の限界が近付いているサインのひとつといえます。
駆動系や吸排気系のほかにも、エアコン、パワーウィンドウなどの電装系が正常に動かなくなるケースがよく見られます。
点検、徹底しても故障を繰り返す状態になると、走行距離に限界が近づいていると考えていいでしょう。
車の走行距離を延ばすためのメンテナンスのポイント
できるだけ長く車を使用するためには、日頃からのメンテナンスが重要です。以下に、走行距離を延ばすための基本的なメンテナンスのポイントをご紹介します。
定期的なオイル交換
エンジンオイルはエンジン内部の摩擦を減らすほか、エンジンの冷却や防錆などさまざまな役割を担う、重要なものといえます。
定期的なオイル交換を怠るとエンジン内部の摩耗が進み、燃費の悪化やエンジンの故障を引き起こす可能性があります。メーカーの推奨する交換時期を守り、定期的にオイルを交換することが大切です。
タイヤや足回りのメンテナンス
タイヤの摩耗や足回りの劣化は、走行距離が増えるとともに進行します。特に頻繁に長距離を走る車ではタイヤの溝が減り、グリップ力が低下するため、安全性にも影響が出ます。
タイヤの空気圧を定期的にチェックし、必要に応じて交換を行うことで快適な走行と安全性を保つことができます。
また、タイヤの状態が悪いままで走行を続けると、ショックアブソーバーなどの足回りに悪影響を与えることがあり、致命的なダメージを引き起こすことにもなりかねません。
サスペンションなどの状態も確認し、定期的なメンテナンスを行いましょう。
車に負担をかけない運転を心がける
急加速や急ブレーキなど、車に過度な負担をかける運転は車の寿命を短くします。穏やかな運転を心がけ、車にかかる負担を減らすことで、走行距離を延ばせるでしょう。
また、エンジンへの負担を減らすことは走行距離を延ばす以外にも、無駄なエネルギー消費を抑え燃費の向上に貢献するメリットもあります。
走行距離だけじゃない!車の寿命に関係するポイント
車の寿命を判断するうえで、走行距離だけでなく年数も考慮することが大切です。
車の寿命は年数にして13年前後
車の寿命は走行距離にかかわらず、13年前後と言われています。
一般財団法人「自動車検査登録情報協会」が実施した調査によると、2021年3月末における乗用車の平均使用年数は13.87年という結果になっています。
また、軽自動車検査協会の調査では、2022年の自家用軽自動車の平均使用年数は15.83年という結果も出ています。
参考: 平均使用年数|一般財団法人自動車検査登録情報協会
平均使用年数推移表|軽自動車検査協会
上記のデータから、車の平均的な寿命は13~15年程度と考えるのが妥当です。
寿命にかかわらず13年目は乗り換えを検討すべき
車の管理方法しだいでは13年を超えても乗り続けることは可能ですが、車の状態にかかわらず13年が経過するタイミングは乗り換えを検討する時期と言えます。
車にかかる税金の1つ、自動車重量税は新規登録から13年を超えると税額が高くなるからです。
さらに車は年数が古いほど様々な部品に不具合が生じるリスクも高まり、今は問題なくとも予期せぬタイミングで正常に作動しなくなるケースも珍しくありません。
税金や修理にかかるコストを考えると、減税制度の対象となるエコカーや燃費性能に優れた車に乗り換える方がお得になる可能性があります。
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初期費用不要だから限界前に乗り換えができる
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そのため車に詳しくない方でも車の状態を常に良好に保ちながら、長く安心して乗り続けることが可能です。
もし、限界まで乗りたいという場合でも、定期的なメンテナンスがあるため故障のリスクを軽減しながら、快適なドライブを楽しめるでしょう。
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